高加茂沙緒里という女性と番組でコンビを組むようになった今年の四月。
もう、打ち合わせの時から、このコンビは面白くなると自負した。
『面白くなる』というのは、わがままな表現なのだけど、
『話の中身に嘘がない、自然なスタイル』を実現できるな!
ということ。つまりは、僕がよく聴くような番組が、
自分たちにも出来るじゃない!という、
独断と偏見に満ちた、僕なりの『面白い』というクライテリア。
彼女と初めて会ったのは、もう四年ほど前だろうか。
それから番組で絡む事はなく、彼女はNHKへと。
そしてこの春から民放へと戻ってきてくれたのだ。
彼女には品があって、それでいながらにして、相反する要素に思われがちな元気さと
飛び抜けた明るさ、なんでも笑顔に変えてしまう根源力みたいなものがある。
まるで、彼女自体が、生きるディズニーランドのようでもある。
そんな彼女、他に担当する番組のディレクターが、
二人一緒の番組以外も、僕と同じディレクター、FKD氏で、
いわば、局の中ではコンパクトにまとまっている環境でもある。
また、このFKDデイレクターが若いながらに、センス抜群なデイレクター。
そこに二人とも携わっている。ラッキーでもある。
ゆえに、共通見解のようなものが見出しやすく、
また、一緒の番組以外の話も、ディレクター氏から入ってくる。
さらには、
『彼女なら、僕が教わったスタイルと同じような、嘘でない描写、伝え方、出来るんじゃ
ん!』
というような、『継承したい話のスタイル』を実践出来るんだろうなと。
逆に言えば、僕自身が彼女に
どこか昔の自分に似ているのかもしれない側面を感じているのかもしれない。
簡単に言うと、
全く完璧じゃないんだけど、許される愛嬌。
そこは、今にして思えば、僕にもあったのかもしれなくて、
だからこそ、乗り越えられてきた事もあったよなぁ?。と。(笑)
つまり、自力ではなく、結局は誰かに支えられて、
乗り越えてきた事件も色々あって、
それは、本当に恵まれた事で、
誰でもがそうなれるわけではない要素とでも言うべきなのか‥‥。
ありがたい事なんです。
だからこそ、そうしてくれていたプロデューサー、佐藤氏に
いつかいつか恩返しもしたいし、
佐藤さんの期待に応えたいし、継承したい二人でもある。
なにせ、佐藤さん、この二人をコンビにする決定、してくださった。
後から聞いた話では、直前まで、違うコンビでの放送を考えていたとか。
それを直前に『やっぱり、岡田と高加茂!』と覆したと。
なんか、そんな意図が見える年齢に僕もなってきたという事かなぁ‥‥。(笑)
まあ、はっきり言えば、僕も彼女の番組、話のファンなのですよ。
例え年齢が上でも、魅力を認めていなければ、
番組に起用される事はないわけで、
プロデューサー氏の『その感覚』と同じようなものが僕の中にも
『ファン』という感覚として存在しているわけです。
彼女が、僕と出会った頃に担当していた番組のファンでもあった僕なのですから。
彼女と番組をやっていると、話に困る事がない、
つまりは、自然体で番組に向き合えるわけなのです。
これがすごく大切な事で、
逆にこればかりは、お互いの努力でどうこうという問題ではない側面。
それでいながら、プライベートは、まったく違う。
日常で、面白い事があるだとかではなくとも、
話が自然と脱線していける。
つまりは、話が膨らむ関係値。
そこには、努力とかではない、素養の部分が大きく存在していて、
彼女のこれまでの人生やら、育ち、そんな部分が大きく関係しているのだと思うのです
。
彼女を育てたご両親、これまでに時間を過ごした友達、
そして恋愛経験やら、恋人との時間があって、
今の高加茂沙緒理が存在しているんだろうなと。
でも、そんな人間関係の原点となる価値観を
彼女に与えたのは、やはりご両親が原点なんだろう。
そこがあって、彼女は、人生で出会ってきた『価値観を持った人』
『影響を与えられる事になる人』を選ぶようになる。
そこがあっての人間関係の構築。
彼女が生まれた事、
価値観が何もないところから、その基準となる幼年期を
育て上げたご両親、すごいなぁ?と、思うわけです。
そして間違える事なく、変に脱線することなく育ったんじゃないかなと、
勝手に推測できちゃうわけなのです。
だから、そんな彼女と、いつかもっと違う番組もやれると。
そう考える最近の僕。
佐藤氏は、
『全国行かすには、もうちょっと鍛えるから、まだ、もうちょっと、あ、お前も』と。
ありがたいじゃないですか。
お金払ってないのに、逆に頂いてるのに、鍛えてもらえる。
幸せです。
また水曜日、僕は彼女とコンビです。
そんなコンビを、うまーく水槽で泳がしてくれる竹下ディレクター。
あったかく見守ってくれて、リスナー目線でのアドバイスしてくれる大貫ミキサー。
ベストな環境です。
さらには、彼女の担当していた、僕がファンだった番組作っていたトシディレクター。
その彼もまた、今の番組で協力してくれている。
まったくもって、恵まれた環境で仕事して、鍛えてもらえて、
僕も幸せで、そんなコンビでの水曜日の番組です。
これも、相方が高加茂沙緒理だからこそ。
今日は、そんな高加茂沙緒理の誕生日だという。
これには、今の僕は感謝です。